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一般書

もう一つの聖櫃伝ー丹生の姫物語

注文する書籍の紹介丸谷 いはほ 著
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「これは丹生一族と初代天皇家の秘密じゃ。決して他言はならぬ。我が一族でも儂とおまえ達の父、角乗以外は誰も知らぬ」井依翁は静かに語り始めた。
「アマテルヒメさまは伊勢大神の斎宮、つまりヒメミコとなられ、その後は天照大神として天手力男神と相殿でお祀りされている」
「丹生の比売皇女アマテルヒメさまは、天照大神となられたのですね」
「それだけではない。アマテルヒメさまは名を替えられて、丹生都比売神として我ら丹生一族の各地の社でもお祀りされている」
「つまり、丹生の比売皇女アマテルヒメさまは天照大神であり、丹生都比売神でもあるということなのですね」
「その通りじゃ。もう随分昔のこととて、今の天皇もご存知あるまい」
豊与と伊与は今までの疑問がいっぺんに解けたような気がした。
井依翁は話を続けた。
「爾来、我々丹生一族はいつの時代でもこの国のため、最もふさわしい盟主を立て、その政権を陰で支えてきた。このことは一族の役目としてこれから先も続けねばならぬ」
豊与と伊与はうなずきながら黙って聞いていた。
「豊与よ聞け、お前は儂の跡を継ぎ、丹生一族の長にならねばならぬ。丹生のヒメミコにな……そして伊与、お前は子を産み、その子を豊与の次のヒメミコとして育てねばならぬ。きっと女の子がお前に授かるであろう。その娘を若桜・小竹宮の祝にして、我が一族の次の長にするのじゃ。もともと我が一族の長は女が継承するのが習わしじゃ。丹生のヒメミコはそうでなければならぬ」
井依翁は二人の孫娘に説いて聞かせた。二人は神妙な面もちで静かに耳を傾けている。すると井依翁はさらに重大な秘密を語り始めた。
その話は二人が驚愕する内容だった。
それは一族の出自の秘密でもあり、ヤマトの建国についての話でもあった。
「豊与、伊与、よく聞くがいい。この話はおまえ達の父、角乗も知らぬ一族の長となる筋の者のみに伝える口伝じゃ……」
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額田稚姫「櫃ケ岳」より
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